本 要約【リアル・メイキング いかにして神は現実となるのか】ターニャ・M.ラーマン #1128

3社会科学
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Q1: 「真面目なごっこ遊び」としての信仰や推しは現実と非現実をどう変える?


信仰や推しを「真面目なごっこ遊び」として捉えることで、現実と非現実の境界が曖昧になっている。なぜなら、コロナ禍以降に「推し」という概念が急速に広まり、アイドルやスポーツチームを応援する行為が、見えない存在をリアルに感じる手段として一般化しているからだ。応援することで得られる一体感や熱狂が現実世界に影響を与え、「有名税」や思い込みによる誤解といった現象が現れている。これらはまさにボードリヤールが言うハイパーリアルの体現とも言える。

Q2: 応援する側にどれほどの責任がある?


応援には一定の“自己責任”があると考える。なぜなら、アイドルやスポーツチームを応援することで自分の価値を実感する人が増えているが、最終的にその行為は自分の選択によるものだからだ。たとえば、推しが結婚したりチームが負けたりしても、その反応をどう受け止めるかは個人に委ねられている。自分で応援のあり方を調整できないなら、推し活動を控える必要があるかもしれないと考えている。

Q3: 推しから得られる救いは信仰とどう違う?


推しによる救いは宗教的な信仰と本質的に同じだと思う。なぜなら、人は信じることで意味を見出し、生きる力を得ているからだ。キリスト教のような伝統宗教だけでなく、「いただきます」という日常の言葉にも命に対する感謝と免罪が込められており、これも一種の宗教的行為である。また、推しに熱中することで救われる感覚は、まさに信仰の枠組みと同じ構造を持っている。

Q4: 救いとはどんな状態?


救いとは、何かに没頭できている状態のことだと考えている。理由は、趣味やゲーム、漫画などに夢中になって時間を忘れることができれば、苦しみや不安から一時的に解放されるからだ。たとえば、ひとりで映画を見ているときやゲームをしているとき、自分が生きている時間をスキップするような感覚があり、それが救いの感覚につながっていると感じる。

Q5: 没頭できるものはどう見つかる?


没頭できるものは、自分の成功確率が50〜80%の間にあるときに見つかりやすい。なぜなら、それくらいの難易度が「フロー体験」を生みやすいからだ。たとえば、簡単すぎるゲームはすぐ飽きてしまうが、ギリギリ勝てそうなゲームなら何度も挑戦したくなるし、理解できそうでできない映画や本ほど深く入り込んでしまう。この「ギリギリ」の感覚が、没頭の鍵になっている。

Q6: 簡単すぎたり難しすぎたりした時の工夫は?


難易度のバランスが崩れた時は、自分で調整することでモチベーションを保っている。理由は、趣味のように主体的に取り組めるものは、自分で負荷を変えられるからだ。例えば、映画なら再生速度を変えたり、ゲームなら縛りプレイを加えることで、難易度を自分に合ったレベルに設定できる。一方で、アイドルや宗教のような外部対象は調整が難しく、それが没頭の難しさにつながっている。

Q7: 趣味の没頭と他者とのつながりの違いは?


趣味に没頭することと他者とのつながりは、得られる満足感の質が異なる。理由は、他者とのつながりが人間的な幸福感につながる一方で、趣味の没頭は認知を拡張し、自分の世界を広げてくれるからだ。たとえば、食事の回数を増やすことで幸福度は上がるが、自分はそれよりも漫画や映画などの作品を通じて未知の世界に触れることに強く惹かれている。これは幸福よりも好奇心を優先したいという価値観の現れだ。

Q8: 認知の拡張が優先される理由は?


認知の拡張が優先されるのは、未知との出会いが何よりも刺激的だからだ。なぜなら、自分の価値観や考え方が変わるような体験こそが人生を豊かにするからだ。例えば、読書を通じて自分が今まで信じていた常識が覆されたり、映画でこれまで考えもしなかった視点に触れることがある。そういった「知の冒険」が、自分にとっては人とのつながり以上に意味を持っている。

Q9: 自分の価値観が崩れた経験は?


価値観が崩れた経験の一つは、自己中心的な視点で世界を見ていたことに気づいた時だった。理由は、作品や思想に触れることで他者の視点を理解する力が少しずつ養われてきたからだ。たとえば、コテンラジオや岡田斗司夫のような知識人の解説を通じて、歴史的背景や文化的文脈を学ぶことで、自分の考えがいかに狭かったかに気づかされた経験がある。これが、認知の拡張につながった重要な体験だった。

Q10: 今後、どんな認知の拡張を目指したい?


これからは、より複雑で多面的な価値観を理解できるようになりたい。理由は、単一の視点で世界を見ていると、見落としてしまう事実や感情が多すぎるからだ。たとえば、宗教や文化の違い、ジェンダーの視点など、自分とは異なるバックグラウンドを持つ人々の考え方をもっと深く理解したい。そのために、引き続き本や映画、哲学に触れながら、今までの自分の枠を壊していきたいと考えている。

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