本 要約【イマジナリー・ネガティブ 認知科学で読み解くこころの闇】久保(川合)南海子 #1056

4自然科学
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AIと思考実験してみた

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Q1: 『イマジナリー ネガティブ 認知科学で読むと心の闇』という本のどこが印象に残りましたか?


この本で特に面白かったのは、人間の「認知」がネガティブに働いてしまうという話でした。人間は他の動物と違って、過去・現在・未来という3つの時間軸を行き来しながら行動できます。これは、もともと生き延びるために有利で、生物界で覇者になれた理由のひとつ。でも今の時代、特に「デジタルネイチャー化」した社会では、その推論力が逆にあだになって、陰謀論や「推し疲れ」のような現象を生み出してしまっているんじゃないかと感じました。理不尽や不確実なことを「物語」にして理解する力が、人間の強さでもあり、同時に弱さでもあると感じました。

Q2: 未来を予測する力が、どうして「世界をコントロールできる」という幻想につながると思いますか?


人類はこれまで自然をある程度コントロールできてきました。農業、気象の予測、病気の対処など。でも、そうした成功体験が積み重なった結果、「すべてをコントロールできるはずだ」と思い込んでしまっている部分があると思います。特に現代では、機械やデータが発達しているので、その幻想がより強くなっている気がします。でも実際には、予測できる範囲は限られていて、むしろコントロールできない部分が増えている。そこにフラストレーションを感じて、陰謀論のような「自分だけが知っている特別な真実」を信じたくなってしまうのかもしれません。

Q3: AIや機械が台頭してくる中で、人間の「認知力」の価値が下がってきたと感じますか?


はい。宇宙的なスケールで考えると、人間の認知力が最も高い存在であった時代は、たぶん短い間だけなんじゃないかと思います。これからはAIが中心になっていく文明の方が長く続く気がしています。私たちはその転換点に偶然立ち会っているだけで、それってすごく幸運なことでもあると思うんですよね。でも、年齢が上の世代ほどこの変化を受け入れるのが難しくて、若い世代の方が柔軟に対応できる。寿命があるからこそ、社会の変化に適応できてきたのが人類だと思います。ダグラス・アダムスが言ってた「年齢とテクノロジーの関係」の話はすごく納得感がありました。

Q4: これからの時代、人間はどんな新しい価値を見出すべきだと思いますか?


「今を楽しむ力」がこれからの時代のキーポイントだと思います。AIやロボットには難しい、人間ならではの感覚や体験。それをどう味わうかが問われるんじゃないかと。自分の興味関心がどこにあるのか、AIと一緒に解像度高く探っていける未来が面白いなって思っています。でも、「AIに導かれる」のではなく、「一緒にやっている」という感覚が重要。主導権を持って共創していくことが、これからの人間の役割かもしれません。

Q5: 「今を楽しむ力」はどうやったら鍛えられると思いますか?


今を楽しむためには、自分で「線を引く力」が必要だと思います。資本主義や義務教育の枠の中だけで生きていると、なかなか「今ここ」を楽しめない。でも、仕事とは別に趣味や副業、アマチュア的な活動を持っておくと、そこで自由に表現できて、今を味わう力が育まれるんじゃないかと思います。全部を楽しもうとするんじゃなくて、自分の好きなことに集中する。これが現代では意外と大切な生存戦略になってきてる気がします。

Q6: アマチュアや趣味が、どうして社会にとって大切なんでしょうか?


アマチュアや趣味がもたらす価値ってすごく大きいと思います。歴史的に見ても、社会にブレイクスルーをもたらした人たちは、むしろ「専門家」じゃない人が多かった気がします。アインシュタインも特許庁で働きながら物理をやってたし、ルソーやニーチェ、マルクスなんかも、自分の理想や問題意識を「問い」として投げかけることに集中していた。実践家というより、頭の中の冒険者という感じ。その「問い」が後の時代に大きな影響を与えているのが面白いです。

Q7: 逆に、プロの専門家が成し遂げた価値にはどんなものがありますか?


もちろんプロフェッショナルも社会に大きな貢献をしてきました。たとえば、フレミングがペニシリンを発見したのは、専門的な研究の中での偶然でしたが、それを見逃さずに医療の歴史を変えた。そしてチューリングのように、訓練された数学者がコンピューターの基礎を築いた例もあります。だから、プロとアマチュアのどちらが優れているという話ではなく、それぞれが違う強みを持っていて、相互に補完しあっている関係だと思います。

Q8: 専門家とアマチュア、それぞれの強みと弱みはなんだと思いますか?


専門家の強みは、圧倒的な知識と技術。でも、その分、固定観念や業界の常識に縛られやすい。逆にアマチュアの強みは、自由な発想と他分野からの視点。でも、深掘りが足りなかったり、継続性に欠けることもあるかもしれません。だからこそ、両者がうまく交わることで新しいものが生まれる。専門家がアマチュアの視点を取り入れたり、アマチュアが専門家と協力したりする場が、これからもっと必要になると思います。

Q9: 社会がこのように変化していく中で、どんな倫理観が求められると思いますか?


AIとの共存が前提の社会では、「誰が意思決定のボタンを持つか」がすごく大事になると思います。AIがいくら優れていても、最終判断は人間にゆだねられる。そのとき、人類が全体として成熟した倫理観を持っていないと、分裂や対立を生むだけになってしまう。イン・ザ・ループ(意思決定の輪)をどう設計するかが未来の鍵だと思います。ボタンを誰が押すか。その判断が人類の未来を左右するんだと思います。

Q10: 最後に、今を生きる私たちが大切にすべき感覚って、どんなものでしょうか?


「今ここにあるものを、誰と一緒に体験するか」。これがすごく大事だと思います。自分の興味を深く掘ることも、AIと一緒に未来を考えることも、全部「誰かとの対話」から始まるんじゃないでしょうか。自分のやりたいことを見つけて、それを楽しみながら、でも社会ともつながっている感覚。そういうバランスを持って生きていくことが、これからの人間らしさなんじゃないかなと感じます。

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