ドラマ考察【ザ・プレイリスト/The Playlist Netflix】#16

両立思考する

音楽産業は著作権を持つレコード会社vs違法アップロードで広告費を稼ぐ海賊版だった
Spotifyは大企業が嫌う変化、テックが嫌う妥協に対し、無料の広告と有料のサブスクモデルで救世主になろうとした
高度なターゲティングで広告主とユーザーの全体最適に成功している#ザ・プレイリスト
— Hiroki@AIと思考実験してみた (@bluesbookblog2) April 1, 2025

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Q1: Netflixドラマ『ザ・プレイリスト』はどんなところが印象的でしたか？

Spotifyの登場によって、音楽業界の構造がガラッと変わったところが一番印象に残りました。レコード会社が著作権で守ろうとする一方で、海賊版サイトは広告で稼いで音楽を無料でばらまいていた。その中でSpotifyは、広告で無料利用もできるし、課金して広告なしも選べる“フリーミアムモデル”を提案した。まるで業界の救世主のように見えました。YouTubeも似たような戦略で成功していると思います。

Q2: Spotifyのような“両立モデル”が、なぜレコード会社にとって脅威だったのですか？

Spotifyが持っている“エンドユーザーのデータ”が最大の武器なんだと思います。単に音楽を配信するだけでなく、誰がどんな曲を、どのタイミングで聴いてるか全部把握できる。この情報があるから、広告もめちゃくちゃ効果的に出せるし、新しいサービスを提案する力も強い。レコード会社は曲の権利を持ってるけど、ユーザーの心まではつかめてない。そこがSpotifyの優位性ですね。

Q3: Spotifyのモデルは他の業界にも応用できると思いますか？

めちゃくちゃ応用できると思います。たとえばYouTubeはまさにそうだし、今後は自動運転タクシーでも同じようなことが起きる気がします。「広告を見れば無料で乗れる」「見たくなければお金を払う」みたいな。ユーザーの移動データとか行動ログがあれば、それを使ってもっと効果的な広告ができるようになる。つまり、現実のサービスでもデータと広告がセットで動く時代になると思います。

Q4: そうなると、どんな問題が起きる可能性があると思いますか？

やっぱり「時間の格差」が出てくると思います。移動中に広告を見ることで無料になるって、ある意味アルバイトの代わりみたいなもの。でも、時間って全員に平等にあるから、その使い方で差がつく。お金持ちは広告を見ずに快適に過ごして、貧しい人は広告を見て時間を差し出す。この“可処分時間の分断”が、今後の新しい格差になるのかもしれません。

Q5: その“時間の格差”が進む社会で、人はどんな価値観を持つようになると思いますか？

短期的な合理性ばかりを追い求めると、結局みんな似たような行動になるし、差別化ができなくなる。だからこそ「短期的には損に見えても、長期的には得になる」ような行動を選べる人が強くなると思います。でもそれって本能じゃなくて、理性が必要になる。目先の快楽じゃなくて、未来の自分を信じて今を我慢できるか。そういう判断ができる人が、今の社会では有利なんだと思います。

Q6: その理性的な行動ができる人とできない人の違いは、どこからくると思いますか？

これは結構おもしろいんだけど、サイコパス的な性質を持ってる人の方が、理性的な判断をしやすいんじゃないかって思うんです。人類は進化の過程で、いろんな性格の人を残してきた。その中には、感情を抑えてでも長期的な生存戦略をとれるタイプの人がいた。その多様性があったからこそ、いろんな環境に対応できた。だから、理性的な人が生まれる環境って、実はすごく重要なのかもしれません。

Q7: 理性的に生きられる人を増やすためには、社会や教育はどうあるべきだと思いますか？

理性だけを育てると、人としての幸せを犠牲にしてしまう可能性もあると思います。短期的な快楽や人とのつながりも、人生にはすごく大事だから。だから理性と感情の両方をバランスよく育てる教育が必要なんじゃないかな。たとえば、感情で動いた失敗や成功を体験できるような部活動や人間関係。そういうリアルな経験があって初めて、理性の大切さも実感できるんじゃないかと思います。

Q8: 理性と感情の両立を体感として学ぶには、どんな経験が効果的だと思いますか？

受験勉強って、めちゃくちゃいい例だと思います。遊びたい気持ちを我慢して、計画通りに勉強する。その経験を通して「理性的に動くと報われる」っていう実感が得られる。でもそれだけじゃなくて、受験が終わったあとに友達と全力で遊ぶことも大事。それがないと、ただの我慢大会になってしまうから。理性と感情の両方があるからこそ、人生に深みが出るんだと思います。

Q9: 現代社会は理性が優位な資本主義社会だと思いますか？

そうですね。資本主義って基本的に「計画性がある人」「先のことを考えられる人」が得をする構造になってる気がします。だから、理性が強い人が成功しやすい。でもそれって、GDPみたいな“数字で測れる指標”でしか価値を認めない社会だからでもある。もしウェルビーイング（幸福度）みたいな「感情の質」を評価する社会になったら、また全然違った人が評価されるのかもしれません。

Q10: では、「数字で測れない価値」をどうすれば他人と共有できると思いますか？

それってすごく難しいことだけど、たぶん“物語”とか“経験の共有”が鍵になると思います。数字で測れないような価値って、誰かと一緒に味わった時間とか、全力で取り組んだ部活とか、そういう心が動いた瞬間に宿ってる。だから、それを言葉で伝えること、あるいは一緒に体験することでしか共有できない。もっと感情に根ざした教育や対話が必要だし、それが「数値化できない価値」を守る手段になるんだと思います。