本 要約【SIZE サイズ 世界の真実は大きさでわかる】バーツラフ・シュミル #1037

9文学
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概要

私たちの日々の暮らしは、無意識のうちにかなりの程度「サイズ」に規定されている―。人間社会はなぜこれほど大きくなったのか?極端に大きなものや小さなものに接したときどのように感じるのか?黄金比は実在するのか?現代の知の巨人バーツラフ・シュミルが、生物学、経済学、心理学、統計学の知見を駆使し、学際的なアプローチで「サイズ」の謎に迫る新感覚の教養書!

著者

シュミル,バーツラフ
カナダのマニトバ大学特別栄誉教授。エネルギー、環境変化、人口変動、食料生産、栄養、技術革新、リスクアセスメント、公共政策の分野で学際的研究に従事。研究テーマに関する著作は40冊以上、論文は500本を超える。カナダ王立協会(科学・芸術アカデミー)フェロー。2000年、米国科学振興協会より「科学技術の一般への普及」貢献賞を受賞。2010年、『フォーリン・ポリシー』誌により「世界の思想家トップ100」の1人に選出。2013年、カナダ勲章を受勲。2015年、そのエネルギー研究に対してOPEC研究賞が授与される。米国やEUの数多くの研究所および国際機関で顧問を務める。日本政府主導で技術イノベーションによる気候変動対策を協議する「Innovation for Cool Earth Forum(ICEF)」運営委員会メンバー

巨大化した

低身長にもメリットがある

人間は万物の尺度である

AIと思考実験してみた

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Q1: 「世界の真実は大きさでわかる」という本のどこが印象に残ったのですか?


まず面白いと思ったのが、「巨大化することにはリスクがあるが、それでも大きくなる進化を選んだ生き物もいる」という点です。大きくなることで、妊娠期間が長くなったり、多くのエネルギーを使ったりするデメリットもあるけど、それを上回る防御力や消化力、多様な資源の確保といったメリットがあるからなんだと。この本では、細菌の200nmからクジラの31mまで、体の大きさが8桁も違うってこと、体積に至っては22桁の差があるって話があって、スケールの幅に圧倒されました。観測できるサイズで見ても、水素原子の0.1nmから宇宙の930億光年まで35桁差があるらしく、「世界の真実」を知るにはこのスケール感が必要なんだなと思いました。

Q2: 人間の大きさが「ちょうど真ん中」にあるというのは、どんな意味がありますか?


細菌みたいに小さすぎると簡単に他の生物に襲われるし、恐竜みたいに大きすぎると資源の確保が難しくなる。そう考えると、人間のサイズってちょうど良いところにいるのかなと思います。生態系の中で、バランスが取れていて、長く覇者としてやってこられたのはこの「ちょうど中間」のサイズ感だからじゃないかと感じました。

Q3: その「ちょうど良いサイズ」が人間にどんな影響を与えていると思いますか?


移動する時のエネルギー効率もいいし、道具を作って扱うのにも無理がないサイズ。だから文明を発展させるには最適だったのかもしれません。だけど最近思うのは、そもそも私たちが「これがちょうど良い」と思ってるのも、脳の構造のせいじゃないかなって。つまり、人間は世界をそのまま見てるんじゃなくて、自分の認識しやすい形に「合理化」して理解してるんだって思います。

Q4: 人間のサイズが今より10倍や1/10だったら、世界の見え方はどう変わると思いますか?


10倍になると、恐竜みたいに資源を確保できなくなって滅びるかも。でも、1/10の小ささなら、生き延びる可能性はあると思う。身長が低い方が長生きするデータもあるし、エネルギー消費も少なくて済む。1日24時間は同じでも、必要なカロリーは少なくなるから、時間あたりの生産効率はむしろ良くなる。だから、小さくなることには意外と希望がある気がします。

Q5: 小さくなった人間が増えたら、社会の仕組みはどう変わると思いますか?


例えば人間が今の1/10になれば、人口が10倍になっても地球に負担がかからないかもしれない。資源の使い方も変わるし、今の「人口問題」自体が再定義されるかも。イーロン・マスクが火星を目指すのもいいけど、スモールライト的な世界で地球をもっと使いこなす方が現実的かもしれない。もちろんSFっぽい話だけど、科学が進めば、非現実的とも言い切れない気がしています。

Q6: それって現実の科学技術で可能だと思いますか?


今のところ、人間の体を1/10に縮小する技術はないみたいです。でも、オランダのアーティストでアーネ・ヘンドリックスって人が「人間を縮めれば地球が助かる」っていうプロジェクトをやってたりするし、映画『ダウンサイズ』みたいにフィクションで語られてる世界が、実際の議論の中でもちらっと登場し始めてる。実現までは遠いけど、方向としてはあり得なくはないと思っています。

Q7: 本で出てきた「人間は万物の尺度である」というテーマについてはどう感じましたか?


これ、ほんとにそうだなって。例えば脳の大きさと体の重さのバランスとかで、霊長類の中でも人間は異常にニューロン数が多い。チンパンジーの10倍らしいです。そういう構造があるから、私たちは他の動物にはないレベルで世界を理解できる。でもそれも結局、自分たちが認識しやすいように「見やすい角度」や「理解しやすいスケール」にしてるだけじゃないかなと思いました。

Q8: 人間が「理解しやすいように」世界を切り取っていることに、どんな限界があると思いますか?


限界はいっぱいあると思います。例えば30〜45度の角度からものを見るのを好むって話も、人間の脳がその角度での処理をしやすいからそうしてるだけかもしれない。でもそれが「真実」かどうかは別の話で、他の知性体だったらまったく違う視点で世界を捉えてる可能性もある。そう思うと、今の人間中心の視点ってすごく偏ってるかもしれない。

Q9: それでも「人間視点」が強みになる部分ってあると思いますか?


もちろんあります。脳が大きいからこそ、抽象的な思考ができるし、文明や科学技術を生み出すことができた。それに、人間が「自分で見て、感じて、考えて」世界を解釈してきたからこそ、文学や哲学、アートみたいなものも生まれた。でも、その強みがそのまま「限界」でもあるってことを意識するのが大事かなと思います。

Q10: 最後に、この本を読んでどんな気づきがありましたか?


世界って、本当にスケールの違いだけで見え方が全然変わるんだなと気づきました。そして、その「真ん中」にいる人間が、いかに自分たちに都合の良いように世界を切り取っているかっていうこと。今の文明や技術も、すべて「人間の脳にとって理解しやすい世界」を前提にしてる。でも、それだけが真実じゃないかもしれない。だからこそ、もっと視点を広げて、別のスケールや角度から世界を捉える力が大事になると思います。

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