本 要約【引き算思考】ライディ・クロッツ #998

3社会科学
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概要

何かを変えようとするとき、私たちは「足すこと」ばかり考えがちで「引くこと」を思いつかない。だが、現状を打破するときに役立つのは、じつは「引き算」なのだ。実生活やビジネスで「引き算」を活かし、有益な効果を得るにはどうすればよいか?多様な分野の科学的エビデンスと豊富な実例にもとづき、引き算思考がもたらす画期的な問題解決法を提唱する。

著者

ライディクロッツ
バージニア大学教授。工学部・建築学部で教鞭を執る。行動科学と工学を組み合わせた学際的なアプローチで持続可能なシステムを研究している。全米科学財団のINSPIREプログラムなどで1000万ドル以上の資金を獲得するなど、その研究は高く評価されている。米国のエネルギー省、国土安全保障省、国立衛生研究所などに協力し、政策立案者のアドバイザーも務めるほか、サイエンス誌、ネイチャー誌などに論文を発表。スタンフォード大学をはじめ多くの大学で講演し、ウォールストリート・ジャーナル紙、ハーバード・ビジネスレビュー誌など多くの紙誌に寄稿している

引き算する

情報化時代である

原動力の増強より抑止力を軽減する

視点を切り替える

引き算と足し算を組み合せる

総費用を考える

AIと思考実験してみた

Q1: 情報化時代における「引き算の思考」とはどういう意味ですか?


A: 文明は「文字の足し算」によって発展してきましたが、今の情報化時代では、情報の増加がエネルギー使用量やCO2排出量を上回り、人間の脳の処理能力の限界を超えています。その結果、注意力が分散し、思考が麻痺するような状況になっています。この本では、情報を増やすことよりも、むしろ「引き算」をすることで思考を最適化するアプローチが重要だと語られています。

Q2: 「情報の豊かさが注意の貧困をもたらす」とは具体的にどういう現象ですか?


A: 情報が無尽蔵に生み出される一方で、人間の脳の処理能力や感情のキャパシティには限界があります。そのため、情報過多になると脳が麻痺し、適切な判断ができなくなる現象が生じます。特に、SNSのように次々と新しい情報が流れてくる環境では、深く考える時間が奪われ、短絡的な反応や極端な意見に走りやすくなってしまうのです。

Q3: その情報麻痺によって、どのような社会的な問題が発生していますか?


A: 現代の分断された社会がまさにその結果の一つだと思います。人々は情報の洪水の中で思考が麻痺し、短絡的な議論や過激な発言が目立つようになりました。SNS上では「レスバトル」が頻発し、炎上騒ぎが起きやすくなっています。さらに、情報過多の中で自分にとって都合のいい「真実」だけを選ぶことが可能になり、科学的な事実よりも陰謀論にすがる人が増えるという問題もあります。

Q4: この情報の偏りや陰謀論への傾倒を防ぐためには、どのような対策が必要ですか?


A: 情報を無制限に受け取るのではなく、意識的に「抑止力を軽減する」ことが必要だと考えます。良い行動への報酬や悪い行動への罰を強調するのではなく、むしろ不要な情報を引き算することが重要です。サッカーチームの例でも、11人で勝てなかったチームが2人減って9人で機能するようになったとき、初めて11人でプレーできるようになったという話がありました。社会でも、まずは不要な情報を減らし、シンプルな構造を作ることが必要なのではないでしょうか。

Q5: 東洋的な「相互協調型アプローチ」と西洋的な「総合・独立型アプローチ」の違いとは?


A: 東洋の思考は、関係や役割を重視し、全体の場を見ながら最適な選択をする「相互協調型」のアプローチです。例えば、電車と線路のように、関係性の中で最適な組み合わせを見つけます。一方、西洋の思考は、能力や価値観、個人の姿勢を重視し、独立した要素を組み合わせる「総合・独立型」のアプローチです。例えば、電車とバスのように、異なるシステムを比較しながら最適な選択をします。この2つの視点を切り替えながら、情報を整理し、最適な引き算をしていくことが重要だと考えます。

Q6: 社会の分断や情報過多に対処するために、この2つのアプローチをどう活用できますか?


A: まず、自分がどちらのアプローチに向いているかを知ることが重要です。日本で育った人は、東洋的な「協調型」の思考が得意な傾向があるので、まずは場を見て共通点を探す方法を試すべきです。それで解決できなければ、西洋的な「因果関係」や「独立した視点」を取り入れることで、新たな視点が開けるかもしれません。このように、状況に応じて視点を切り替えながら問題を解決することが、現代の情報環境には求められているのではないでしょうか。

Q7: SNSの炎上や社会の分断を防ぐために最も重要なアプローチは何ですか?


A: 「トリアージ的アプローチ」が最も重要だと思います。人間の時間は1日24時間しかなく、脳の処理能力にも限界があります。そのため、どの情報を受け取るか、どの情報を捨てるかを最初の段階で決めることが必要です。SNSでは無限に情報が流れてくるので、すべてに反応しようとすると、結果的に脳が疲弊し、思考力が低下してしまいます。だからこそ、情報の選別を慎重に行うことが、炎上や分断を防ぐ鍵になるのではないでしょうか。

Q8: どのような基準で「受け取る情報」と「捨てる情報」を選別すれば良いですか?


A: この本では、「情報の便益」という視点を提示していました。情報を得る際には、生産者側のコスト(例えば書籍代)だけでなく、利用者側のコスト(読書時間や集中力)も考慮する必要があります。本の場合、読書時間が何倍もの価値を生み出すため、短時間のSNSやショート動画よりも本の方が情報の質が高くなりやすい。したがって、長期的に没頭できる体験を増やすことが、情報の選別基準になるのではないでしょうか。

Q9: 没頭できる体験を増やすためには、どのような工夫が必要ですか?


A: まず、自分の集中力が低下していることを自覚し、それを守る習慣を作ることが重要です。ピカソやダ・ヴィンチ、オッカム、老子などの偉人たちも「引き算の思考」の重要性を説いてきました。デジタル環境を意図的にデトックスし、余計な情報を遮断することで、深い思考の時間を確保することができます。まずは集中力を守り、その後に「攻める」分野を考えることが重要です。

Q10: 現代人が無理なく実践できるデジタルデトックスの習慣とは?


A: 例えば、スマホの通知をオフにする、SNSの使用時間を制限する、1日のうち数時間はデジタル機器を完全に遮断する「デジタル断食」を実践するなどが挙げられます。また、読書や深い対話など、長時間没頭できる活動を意識的に増やすことも効果的です。情報の洪水に流されず、自分で選び取る力を鍛えることが、情報化時代を生き抜くために必要なのではないでしょうか。

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