概要
■企業を変えるなら、本書に学べ
1990年代初頭、ダウンサイジングの大波に呑まれた巨象IBMは、ルイス・ガースナー氏の大胆な改革、戦略の大転換によって、数年にして復活をはたし、再び業界のリーダーに返り咲きました。本書は、会長兼CEOとして陣頭指揮したガースナー氏が、みずからの改革を余すところなく描いた「生きた経営書」です。
舞台はIBMですが、本書に描かれていることは、コンピューター業界に特有のものではありません。また、10年前の昔話でもありません。まさに苦境から抜け出せない今日の日本企業が耳を傾けるべきものです。IBMは復活にあたって具体的に何をしたのか。それが本書の中身です。奇をてらったカタカナの新語も、美文で固めたビジョンや戦略も登場しません。ガースナー氏の主張は、至ってシンプルかつ明快です。
「実行こそが、成功に導く戦略のなかで決定的な部分なのだ。やりとげること、正しくやりとげること、競争相手よりもうまくやりとげることが、将来の新しいビジョンを夢想するより、はるかに重要である」(第24章「実行」)。
そして、この実行にあたって重要な指導力(リーダーシップ)について、繰り返し述べています。その背景には、経営幹部やリーダーの指導力、実行力こそが、企業の浮沈を左右する最大の要因であるというガースナー氏の経験に裏打ちされた強い信念が読みとれます。
■日本再生のヒントは、本書に学べ
IBM再生の物語を読み進めていくと、おのずと日本経済の再生に思いを致さざるを得ません。バブルが崩壊した日本と軌を一にするように急落したIBMは、93年4月のガースナー氏のCEO就任後、瞬く間に変貌を遂げ、90年代半ばには再建に成功。日本経済とまったく別の道を歩んでいます。IBMは何を実行し、日本企業と日本経済は何を実行できなかったのか――。一企業と一国経済を同列には語れないにせよ、指導力の欠如、あるいは着実に実行する幹部、リーダーの不在など、かつてのIBMとの共通点は少なくありません。
日本経済と日本企業が大きな決断を迫られている今日、IBM再建の経験をまとめた本書は、まさに時宜にかなった一冊と言えましょう。
顧客の視点を持つ
顧客の視点を持つ
— ひろき@更新型の読書ブロガー😄 (@bluesbookblog) July 17, 2022
立場が上がれば顧客と距離ができ、顧客のためになる行動をしなくなる
IBMは経営幹部50人へ3ヶ月以内に5社の顧客を訪問し、報告書と顧客の問題を解決できそうな担当者を送るように求め、企業文化変革への第1歩とした
自分のためになるブログにしています!https://t.co/BUktHMb8Vs
自分を第一の顧客として続けていきます!
プロフや集客記事以外は、自分以外の顧客を取り除いています!
本要約記事は自分向けとそれ以外のSEO記事は自分以外向けに使い分けます!
自分ファーストで考える
自分ファーストで考える
— ひろき@更新型の読書ブロガー😄 (@bluesbookblog) July 18, 2022
個人の尊重が基礎となって、組織や社会の健全性が保たれる
個人が顧客や会社の後にくるマッキンゼー式は、社員や家族が燃え尽きる要因となるため、IBMは自社より顧客を優先していたが
その顧客より自分を1番に掲げている
余力で人を助けます!https://t.co/BUktHLTy3U
自分第一、相手第二にしています!
自分第一、相手第二を続けます!
自分合っての相手だと思うので、継続できること念頭に自分第一、相手第二を続けます!
外部と関わりを持つ
外部と関わりを持つ
— ひろき@更新型の読書ブロガー😄 (@bluesbookblog) July 18, 2022
新しい視点を取り入れ続けないと、短期的に自分が気持ちの良い環境に陥る
IBMは外部の影響を遮断し、重要なことは内部から始まる見方が定着していたため、顧客のニーズに無関心で社内政治に没頭し、シェアや売上が下がっていた
週1は人と遊びます!https://t.co/BUktHMb8Vs
週1は人との予定を入れるようにしています!
週1は習慣にない行動をするようにしています!
週1ペースで社交の予定を入れています!
ひろき: ルイス ガールズさんの書いた『虚像も踊る』という本を紹介いたします。自分ファーストで考える個人の尊重が基礎となって組織や社会の健全性が保たれる、という主張が印象的です。個人が後に来るマッキンゼー式では、社員や家族が燃え尽きる要因となるため、IBMは自社売りを優先していたのですが、私はこの本を読んでから自分を一番に掲げ、余力で人を助けるように心がけています。
ソクラテス: 個人を最優先に考えるアプローチが組織や社会の健全性にどのような影響を与えるかが興味深いですね。この視点から考えると、自分を最優先にすることで、余力を使って他者を助けることが可能だとおっしゃっていますが、もし全ての人がこのようなアプローチを取るとしたら、どのようにして社会全体が協力し、バランスを保つことができると思いますか?
ひろき: まずは、個人のマイナスな状況をゼロに持っていくことが必要だと思います。先進国の人々は食や病気などのリスクが少ないですが、発展途上国では貧困が問題となっています。そういった環境では自分のことで精一杯になってしまうため、まずはマイナスの状態をゼロに戻すことが大切です。例えば、先進国でもストレスを抱えた人がまずはその状態を脱することが重要です。それができて初めて、趣味に投資し、嫌な仕事を続けることなく楽しむ余裕が生まれます。このような状況の人々がコミュニケーションを取り合うことで、社会全体に不利益が生じることを防ぐことができると考えています。
ソクラテス: 自分自身をケアし、ゼロの状態に持っていく過程で、他者とのコミュニケーションや協力がどのように役立つと考えていますか?また、個人のケアと社会全体の利益をどのようにバランスさせるべきだと思いますか?
ひろき: 個人のマイナスがゼロになれば、人に対しても親切にすることが容易になります。そのような状態でお互いが傾聴できるようになれば、コミュニケーションが重要になります。自立して自分の人生を生きつつ、他者と関わり合う姿勢を持つことで、お互いに利益となる環境を保つことが、社会全体の利益にもつながると考えています。したがって、個人のケアを重視することで、自然と社会全体の利益にも貢献することになるのではないかと思います。
ソクラテス: ブロックチェーン技術を使って、全ての取引や支援を透明化することで、不正利用を防ぎ、社会保障制度の健全性を保つというアイデアは非常に興味深いです。次にお聞きしたいのは、これらの社会的支援が適切に機能するために、どのような仕組みや監視体制が必要だと考えますか?また、個人が自己責任を持ちつつ、社会全体に貢献できるような教育や啓発活動についても、ご意見を伺いたいです。
ひろき: 現状でも技術的には導入可能だと思いますが、重要なのは意思決定です。技術革新よりも意思決定の方がボトルネックになっていることが多く、既得権益を持つ人々が反対しているのが大きな原因です。しかし、時代の流れによってこれらの障壁は徐々に打破されると考えます。社会の変化が加速している現代では、若い世代が大人よりも賢く、影響力を持つことが増えてきています。そのため、大人が自我を保ちながら健全な状態でいられるような環境を作ることが重要だと思います。
ソクラテス: 広い社会とのつながりを持つことが重要だという考え方は、多様な視点やサポートを得られる点で非常に有益ですね。また、教育において親や教師、さらには宗教的なコミュニティも協力して取り組むことで、子供たちがより豊かな学びを得られる環境を整えることができるというのも非常に理にかなっています。特に、テストの形式をより挑戦的なものにすることで、単に点数を追求するのではなく、深い思考力や問題解決能力を育むことができるという提案は、未来の教育にとって重要な視点です。
ひろき: 教育の改革は非常に難しい課題ですが、将来を担う若者を育てる教育者にこそ、優秀な人材が集まるような社会が理想的です。医師や政治家と同様に、教育者が尊敬され、インセンティブを得られる仕組みを整えることで、教育の質が向上し、社会全体の発展に寄与するでしょう。また、構造を変えるのは容易ではありませんが、個人個人が意識を変え、発信を通じてその変化を促進することが大切です。私もこのような発信を通じて、少しでも社会を変える力になれればと思います。
ソクラテス: まとめとして、個々人の意識と行動が、社会の変化において大きな役割を果たすことは確かです。あなたが発信を通じて行っている取り組みが、多くの人々に届き、教育の未来や社会の在り方に貢献することを期待しています。
これで、ひろきさんとソクラテスの対話をブログ記事としてまとめました。この対話が読者の皆さんにとって、新たな視点や考え方を提供するきっかけになれば幸いです。
商品の説明
メディア掲載レビューほか
巨象も踊る
経済記者という商売柄、あまり大きな声では言えないが、いわゆる「エライ人が書いた自伝」なるものはどうも好きになれない。大体が、最初からしまいまで自慢話のオンパレード。普通の人なら誰にでもあるつまずきや挫折を経験することなく、我々とは次元の違う人生を歩んできた方々の“逸話”など、若い頃ならともかく、あがいても仕方ない年齢に達した分別ある大人が読むものではない、と信じているからだ。
と思ったら、この本は良い意味で期待を裏切った。何よりもエンターテインメントとして上出来、もちろん閉塞状況に陥っている日本企業が活路を求めるための参考書としてまじめに読んでも良し。どちらにしても、代金分は軽く取り返せる中身の濃さである。
IBMを再建した立役者が「ゴーストライターを使わず、自ら筆を執った」だけあって、文章が生きている。ガースナー氏が自ら作り出した表現ではないようだが、「競争相手が溺れていたら、消火ホースをつかんで、それを相手の口につっこむべきだ」とのコメントが登場する。その後の章のタイトルが「消火栓から水を飲む」。溺れかけた巨象にあえて乗り込んで、見事に再生した当事者だからこそ、読む者をにやりとさせるくだりだろう。
IBMの復活を評し、「しょせん、IBMと我々とは持っていた資産の厚みが違う」と諦め顔の日本企業トップに出会うことがある。しかし、本当にそうだろうか。米国の象徴だったIBMは、その巨大な力ゆえに、日本企業とは比較にならないほど強大な官僚組織を作り上げ、だからこそ身動きが取れないジレンマに陥った。
ガースナー氏が初めて本社で経営会議に臨んだ際、氏が青いシャツを着こなしていたのに対し、残りの全員が白のシャツを着用していたという。その数週間後、今度はガースナー氏だけが白いシャツ、残りは皆、青いシャツを着て出席した、とのエピソードが紹介されている。
興味深いことに、東京三菱銀行誕生の際に全く同じ話を「行内の噂」として耳にした。人間の集団が組織を支えている以上、理想を追いかける美しい行為も醜い権力争いも、洋の東西など問わないのである。
溺れかけている最中には、自分だけがひどい目に遭っているように感じてしまう。これは致し方あるまい。しかし、IBMが直面した闇も同じように深かった。潜在力のある集団なら、当たり前のことを当たり前にやれば必ず前途が開けてくる。もっとも、企業も個人も結局のところ、「当たり前のことを当たり前に」やれないうちに寿命が尽きてしまうのかもしれないが。
(日経ビジネス記者寺山正一)
(日経ビジネス2003/1/6Copyright©2001日経BP企画..Allrightsreserved.)
— 日経BP企画
出版社からのコメント
担当編集者より 2002/11/19
本書は、崩壊の淵にあったIBMを再建した立役者、ルイス・ガースナー氏がみずからの体験にもとづいて改革の一部始終を再構成した、画期的な経営書です。
IBMの復活といっても、10年近く前の古い話では、と思う方もいることでしょう。しかし、本書を読み始めると、まさに苦境に喘ぐ日本経済と日本企業のために書いたのではないかと疑いたくなるほど、今日的で驚かされます。
ガースナー氏は、IBM再建にあたり、まず大赤字の部門をにメスを入れ、不要不急の資産に大鉈を振るいました。次に、幹部や社員には、着実な実行を求めました。美文で固めたビジョンや戦略ではなく、社員全員がやるべきことを実行するため、さまざまな手を打ったのです。ここが、並の経営者との違いです。会議をしては、戦略を並び立てて何ら実行しない社風を変えようとしたのです。さらに、幹部やリーダーには、情熱をもって指導にあたるよう求めました。仕事に対する情熱の重要性は、洋の東西を問いません。
本書には、奇をてらったカタカナの新語は登場しません。当たり前のことを着実にこなすためにIBMでは具体的に何をしたのか。それが本書の中身です。そして、これこそが、まさにいまの日本に必要なことではないでしょうか。会社を変えたい、日本を変えたいとお考えのすべての方にお読みいただきたい手応えのある一冊です。
内容(「BOOK」データベースより)
IBM奇跡の復活。辣腕経営者がすべてを語る。
内容(「MARC」データベースより)
どうやってIBMを救ったのか。どのような問題があったのか。会社を立て直すために、具体的にどのような手をうったのか。そのときの経験から何を学んだのか。奇跡の復活を遂げたIBMの辣腕経営者がすべてを語る。
著者について
著者 ルイス・V・ガースナー・Jr.(Louis V. Gerstner, Jr.)
1942年ニューヨーク州生まれ。63年ダートマス大学工学部卒業。65年ハーバード大学ビジネス・スクールでMBA取得。同年マッキンゼー入社。77年アメリカン・エキスプレスの旅行関連サービスグループの責任者として入社。89年RJRナビスコ最高経営責任者(CEO)。93年、崩壊の淵にあったIBMを再建するため、著名な経営者のなかから選ばれ、会長兼最高経営責任者(CEO)となる。その後、数年のうちにIBMを再生させ、1990年代を代表する経営者として称賛を浴びる。2002年春にCEOを退任し、同年末までIBM会長。複数の公職、社外取締役を兼務しているほか、これまでの教育分野での貢献によって、数多くの賞を受けている。
訳者 山岡 洋一(やまおか・よういち)
翻訳家。1949年生まれ。政治経済分野の翻訳で高い評価を得る。主な訳書に『大統領執務室』(共訳、文藝春秋)、『ビジョナリー・カンパニー』『バブルの歴史』(日経BP社)、『グルーグマンの良い経済学悪い経済学』(日本経済新聞社)、『市場対国家』『世界最強企業の研究戦略』(共訳、同)などがある。
訳者 高遠 裕子(たかとお・ゆうこ)
翻訳家。1990年東京大学教養学部卒業。主な訳書に『ベスト・プラクティス』(TBSブリタニカ)、『史上最強のリーダー シャクルトン』(PHP研究所)、『衛星ビジネスウォーズ』(日経BP社)、『グローバリゼーションの終焉』(日本経済新聞社)などがある。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ガースナー,ルイス・V.(Jr.)
1942年ニューヨーク州生まれ。63年ダートマス大学工学部卒業。65年ハーバード大学ビジネス・スクールでMBA取得。同年マッキンゼー入社。77年アメリカン・エキスプレス入社。89年RJRナビスコ最高経営責任者(CEO)。93年、崩壊の淵にあったIBMを再建するため、著名な経営者のなかから選ばれ、会長兼最高経営責任者(CEO)となる。その後、数年のうちにIBMを再生させ、1990年代を代表する経営者として称賛を浴びる。2002年春にCEOを退任し、同年末までIBM会長。複数の公職、社外取締役を兼務しているほか、これまでの教育分野での貢献によって、数多くの賞を受けている
山岡/洋一
翻訳家。1949年生まれ。政治経済分野の翻訳で高い評価を得る
高遠/裕子
翻訳家。1990年東京大学教養学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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